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うさぎさんと冬の空調管理

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こんにちは、獣医師の川上です。

冬も本番が近づいてきましたね⛄急に冷え込んできましたが皆さんとうさぎさんは元気に過ごせていますか?

 

今回お話するのは、うさぎさんの冬の空調管理についてです。

 

 

『冬の間は何度の室温に設定したらいいの?』

『エアコン、ストーブ、パネルヒーターetc…結局どれを使ったらいいの?』

『湿度は調節しなくていいの?』

 

などなど、冬季の空調管理について多くの飼い主様から質問を頂きます。

 

 

うさぎさんは、ふわふわの毛並みに覆われていますが極度の低温環境に晒されると低体温症になるケースが多く見られます。

 

低体温症や寒冷ストレスは消化器機能や循環血流量の低下を引き起こし、うっ滞(食欲不振や便量の低下)につながります。

また、生活環境の空調が低温のままだと消化器機能を改善する薬を投与してもなかなか症状の改善が見られないことがあります。

 

特に、7-8歳を越えるシニアのうさぎさんや生後半年未満の若齢うさぎさんにとっては、低体温による全身状態の悪化は時として命にかかわる大きな問題です。

 

 

冬に体調を崩し当院に来院されたうさぎさんの中には、エアコンやストーブといった温度調節を何もしておらず、室温が20℃以下の環境で生活していた子が多く見られます。

 

うさぎさんの適温は20℃前後と言われていますが、おおよそどの年齢でも健康に過ごせるように室温は22-25℃湿度は30-60%を目安に調節してあげると良いかと思われます。

 

 

暖房器具ですが、エアコンで空調管理+ヒーターで局所的に保温+αがおすすめです。

 

エアコン

 

エアコンは自動で温度管理が可能ですが、湿度が下がることもあるので30%を下回ることがあれば加湿器を使いましょう。

また、ケージはエアコンの直風が当たらないような場所に設置しましょう。

 

ヒーター

 

ヒーターは石油や電気ストーブなどいろいろな種類がありますが、中でも遠赤外線パネルヒーターオイルヒーターは使用中の安全性や保温効率も高いためおすすめです。

使用する際はうさぎさんが電気コードを齧らないようにガードしてある商品を選んであげてください。

 

 

 

↑ケージの奥側に設置されたオイルヒーターで暖を取るうさぎ

 

+α

ケージを毛布や専用カバーなどで覆ったり、敷き藁を敷き詰めたりケージの中に巣箱などを設置したりすることも保温効果をあげるのに期待できます。

ただし、ケージ内に毛布などを引っ張り込んで誤食することもあるため齧り癖のあるうさぎさんには注意が必要です。

 

 

家庭で飼育されているうさぎさんの多くは床に設置したケージの中で生活している子がほとんどですが床に近いほど気温は低くなるため、うさぎさんは人の体感温度より寒い環境に晒されるリスクが高まり注意が必要です。

温度計を設置する際には、ケージと同じ高さにセットしましょう。

 

 

厳重な温度管理をしているつもりでも、年齢や病状によっては低体温症を引き起こしてしまうケースもあります。

もし温度管理に疑問や不安があればご相談承ります。

 

暖かくすごして元気に冬を過ごしましょう😊

 

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