犬の抜け毛処理について
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ペットの抜け毛の8割が内側の毛アンダーコートです。
抜け毛の原因となるアンダーコートは、お掃除の大変さを連想される方が多いかもしれません。
ダブルコートの構造
ダブルコートの犬、猫は2種類の被毛が生えています。外に見えている比較的固く、太い毛をトップコートと呼びます。内側にあるふわふわとした綿毛のような毛をアンダーコートと呼びます。アンダーコートの本数はトップコートの5~20倍です。換毛期の際にソファやじゅうたんにつく抜け毛のほとんどは、アンダーコートです。このアンダーコートはペットオーナーを悩ませる曲者ですが、犬、猫の体温を調整する重要な役割を果たしています。そのため、アンダーコートをケアすることで、犬、猫は快適に過ごすことが出来ます。
ポイント1:犬の皮膚の健康維持
犬の皮膚はデリケートで、薄さは人間の1/3ほどと言われています。皮膚が繊細だからこそ、人間と同じように洗浄と保湿が大切です。アンダーコートが多い犬にはシャンプーや保湿剤が肌に届きづらいので、事前に不要なアンダーコートをとってあげることで、本来の効果が発揮されやすくなります。
ポイント2:熱中症対策
アンダーコートケアは熱中症対策にも効果的です。 本来、野生動物は 外気温の変化による生理的反応や、グルーミングしたり樹木や地面にこすりつけたりすることで自然と抜毛され、被毛が入れ替わります。しかし、ご自宅で飼われている愛猫や愛犬は、外気の温度変化が乏しい状況に慣れてしまって、スムーズな換毛ができていないケースがあります。ブラッシングで不要な抜け毛を取り除いてあげることで、特に夏場の暑い時期の体温調節を助けてあげることが出来ます。
犬の抜け毛対策
ブラッシング
ブラッシングは抜け毛対策の基本です。換毛期には回数を増やしたり、時間をかけて丁寧にすることで、抜け毛をしっかりと取り除くことが重要です。
また、直接犬の肌に触れるので、ダニやノミの寄生、肌荒れなど皮膚の異常に気づいてあげることも可能です。
それぞれの犬に合ったブラッシングをしましょう
☆過去のブログにございます、【ブラッシングについて】をご参照ください。
ブラシにはスリッカーブラシやコーム、ピンブラシなど様々な種類のものが販売されています。犬によって、毛が長いのか、短いのか、柔らかいのか、固いのかなど、それぞれの毛質を持っています。ブラシによって特徴があるのでペットの毛質に合わせたブラシを選びましょう。
また、日常的にブラッシングをしていないと、換毛期になって手入れをしようとしても犬が嫌がってしまうケースも少なくありません。
一度ブラッシングで嫌な思いをしていたり、そもそも体に触られるのが嫌だったりすると、ブラッシングを嫌がる傾向にあります。なので痛みを感じにくい優しいブラシを使ってあげたり、ブラッシングの前にマッサージをしてボディタッチにならしていくなどで対処をしてあげましょう。
シャンプー
換毛期による抜け毛だけでなく、毛穴の汚れによって毛が抜けてしまうこともあります。シャンプーで毛穴の汚れを落としてあげることにより、抜け毛対策をすることも可能です。
またシャンプーの前にはしっかりとブラッシングをして毛玉を取り、シャンプー後は皮膚トラブル対策にタオルで水気を取り、しっかりとドライヤーを使って乾かすことも重要です。
トリミング
長毛種の犬には、トリミングもオススメです。もちろん長毛の犬の毛を短くカットするだけなので、抜け毛そのものが減るわけではありません。しかし、短くそろえてあげるだけで、ブラッシングやシャンプーなどの手入れもしやすくなります。
トリミングによるデメリットにも注目
夏に短くトリミングしてもらうときは注意が必要です。毛が短くなることで紫外線が皮膚に当たりやすくなり、肌トラブルをおこす場合があります。
洋服を着せる
抜け毛対策として、犬に服を着せるのも有効です。服を着せることで抜け毛が飛び散ることもなくなり、毛が抜けても服の中に毛がたまるので抜け毛掃除も楽になります。
犬の服も人間と同じように気を利かせる
季節に合った素材の服を着せていないと、体調を崩すことがあるので注意が必要です。
特に夏場に冬用の暖かい服を着せていると、体温調整ができなくなるので、通気性のよい素材を選んであげるようにしましょう。
また、抜け毛対策ができるからといって同じ服を何日も着せたままにしておくと、ノミやダニがつく原因となってしまいます。犬に服を着せる場合は、人間と同じように着せ替える必要があることを覚えておきましょう
トリマー 小川