症例紹介

ウサギさん症例集 No004 ふうたくん

  • うさぎ
  • 食欲不振
  • 毛球症

今回ご紹介するのは石神ふうた君、8歳の男の子です。

 

飼い主様より

2023年 9/26 19時半頃

さっきもトイレにいたような…?
それがはじまりでした。「ふうたノート」を見返すものの、最近の気になる記録はありません。うんちとおしっこはいつも通り。ふうたの場合、ペレットの食い付きが元気の目安になります。試してみましたが、見向きもしませんでした。これは調子がよくない、嫌な予感的中です。
数年前に毛球症の経験があります。今年は春先に続き8月も換毛がありました。ブラッシングやラキサトーン投与、掃除など気を付けていたので、大丈夫だと思っていました。とにかく明日は病院へ。

 

9/26 深夜

ペレットを10粒ほどと牧草を少し食べたものの、隅っこでじっとしています。うんち、おしっこは多くはないが出ています。救急病院を検討しましたが、以前問い合わせた際に「うさぎの治療は出来ることが少ない、それでも良ければ…。」とのお話しだった事を思い出し、朝まで待つことにしました。

 

9/27 朝

食欲不振。休診日のため、うさぎ診察可の別の病院へ。触診では、お腹にガスはたまっていないとのこと。皮下補液の処置と飲み薬を出していただきました。
帰宅後は牧草を少し齧ったり、撫でると気持ち良さそうにして少し落ち着いたように感じられました。でも明日は可愛動物病院さんに行こう。
しかし、それまでの服薬と強制給餌…。これらが更に苦しめる原因になっているとは考えもしませんでした。

 

9/27 深夜

おしっこは出ているものの、うんちがほぼ出ていない。食欲はなく動きも少ない。つらそうで昨日より状態が悪い。これはかなりまずい状況なのではないか…。もう不安しかない。

 

9/28 朝

娘とふうた可愛動物病院さんへ

娘から連絡きいてとても辛い気持ちになりました

 

獣医師より

来院した時、ふうた君はお腹が張っていて触診で胃の中に大きな塊があることがわかりました。

すぐレントゲン検査及び血検検査を行いました。

 

 

◎レントゲン所見

胃内に毛球や食渣と思われる大きな塊があり、胃の大部分をしめていました。

これでは食べ物の通過スペースがほとんどありません。

 

 

◎血検検査

肝、腎臓の機能低下、貧血もみられました

 

直腸温 38.9℃(正常)

 

飼い主様より

9/28 夕方

夕方の面会後、今の状態と治療方針、これからの見通しについて丁寧に説明をしてくださいました。後悔の念で押しつぶされそうでしたが、先生のお話を聞いているうちに腹を括るというか、ふうたの生きる力を信じてお任せしよう、何があっても受け入れようという気持ちに変わりました。入院中も毎日会わせていただけたので、なんとか気持ちを保つことができました。

 

獣医師より

輸液、毛玉をほぐす薬、食欲増進剤、流動食などの治療を開始しました。

9/30の朝から胃内の塊が柔らかくなり、便が少量ですが出始めました。

胃腸の運動促進剤も追加し治療を続けました。

10/1血検の結果、肝、腎臓の数値が正常値に戻ってきました。

10/2の退院できそうです。

 

飼い主様

10/1

手厚い治療をして頂いたふうたは、なんと回復傾向へ!呼ぶと飛んで来るまでになりました。

 

10/2

退院のご連絡!ふうたが帰ってくる、また一緒に暮らせるなんて信じらない…夢のようでした。快く受け入れ、手を尽くしてくださった先生方、スタッフの皆様あってのこと、心より感謝しております。ふうた、今日も元気です!10歳目指して、これからもよろしくお願いいたします。

 

獣医師より

うさぎちゃんは病気を隠す動物です。胃腸への病気があってもいつものとおり食べ続けます。しかし限界近くなると急に食べなくなり飼い主さんが慌てて病院へお連れになることが多いですね。ブラッシングやラキサトーン、全身の毛のカット行っていても換毛が始まると一気に毛が抜けて、毛づくろいしながら口から胃に入ってしまう為、油断禁物です。

 

獣医師 院長

 

 

 

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